平成29年度芸術選奨 教員と卒業生が文部科学大臣賞と同新人賞を受賞

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椹木野衣『震美術論』(美術出版社)

文化庁が主催する「平成29年度(第68回)芸術選奨」の評論等部門において、『震美術論』の著者、共通教育・椹木野衣教授が文部科学大臣賞を受賞しました。また、同文部科学大臣新人賞メディア芸術部門では、10年情報デザイン学科メディア芸術卒業の和田永さんが選出されました。

東日本大震災をひとつのきっかけに、日本列島という地質学的条件のもと、西欧で生まれ発達した美術はいかにして可能となるのかを問いかけた『震美術論』。「美術館の在り方や作家の作品世界に批評的視点で真摯に向き合い、揺れる大地の上で営まれるこの国の美術を再考する刺激的な論旨は傾聴に値する」と高く評価されました。

また、和田さんは在学中から一貫して、消えゆくテクノロジーと自身のイマジネーションを交錯させて電子楽器を生み出し、それを用いたパフォーマンスを実践。新しいテクノロジーの登場により時としてもっと大切なものが失われてしまうことがある、という技術至上主義の危険性をも指摘してきました。今回、あらゆる人々を巻き込みながら古い電化製品を電子楽器として蘇生させ合奏するプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」(通称:ニコス)が評価され、今後のさらなる活躍に期待が寄せられました。

なお、平成28年度の芸術選奨文部科学大臣新人賞メディア芸術部門も、04年情報デザイン学科卒業の毛利悠子さんが受賞しています。

芸術選奨 文部科学大臣賞、文部科学大臣新人賞について

昭和25年から毎年度、芸術各分野において、優れた業績を挙げた者またはその業績によってそれぞれの部門に新生面を開いた者に贈られる賞。

関連情報:

2018年3月12日 14:35